投稿者: koji

  • 三一致の法則(演劇)

    まえがき

    『フランスの古典主義演劇では、三一致の法則(三単一の法則)が規範とされた。これは時間と場所と筋の一致(略)を理想とする。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、西 周成 『現代映画 構成とドラマツルギー』(合同会社アルトアーツ、2016年)より。リストは本文を編集して作成しました。

    Wikipedia(日本語版)日本大百科全書(ニッポニカ)などにも項目がある、演劇界では知られた要素の模様。引用元によれば〈アリストテレスの『詩学』における優れた悲劇のあり方を拡大解釈したものである〉とのこと。

    なお『詩学』 (光文社、2019年)では、この法則が拡大解釈というより曲解であることが丹念に述べられていました。『詩学』 はカテゴリ分けや列挙が論理的なので、『詩学』に書いてあるのなら、という感じで受け取ってしまいやすいかも。

    たとえ曲解であってもそれだけ影響力を持ったということは、枠組みとしての妥当性が高いのでしょうね。「時間と空間ともう一つ」という類型は比較的よく見かける気がします。

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    • 役人学三則

      まえがき

      『純真な若い役人としての君に、こんな暗い話をするのは実に不愉快ではある。しかし』

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      あとがき

      まえがきを含めて、末弘 厳太郎『役人学三則』より。書影は岩波現代文庫のものですが、これを底本とした青空文庫版があります。引用もそちらから。

      役所に就職が決まった学生から役人として必要な心得を問われて答えた、という体裁になっています。第一条のタイトルはなんとなく読み流しましたが、すぐに強烈な諧謔と皮肉が繰り出されます。1931年の文章。

      • 奇人の特徴

        まえがき

        『奇人の特徴をおおよその頻度順に列記すると、以下のように表現できることがわかった。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて『変わった人たちの気になる日常―世界初の奇人研究』より。『このうち最初の五項目はもっとも重要であり、ほとんどすべての奇人に当てはまる』そうです。

        もしかしたら自分も奇人(Eccentric)の気があるかも、と思って本書を手に取りました。しかし本書の研究対象は1万人に1人という強烈な奇人ばかり。

        ちなみに最後の「単語の綴りをよくまちがえる」のは、物覚えが悪いのではなく、言葉を勝手に再定義してしまうから起きる事象のようです。

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      • 奇人の話し方:15の特徴

        まえがき

        『以下は、われわれが奇人の談話のサンプルに探した一五の障害である。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて『変わった人たちの気になる日常―世界初の奇人研究』より。

        逆に言えば、この逆をゆけば「普通の人」と思ってもらえるということでしょう。

        それにしても数が多く、このリスト自体散漫な印象があります。3~5カテゴリ程度にまとめる、帰納的思考のエクササイズの材料になるかも。

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      • 奇人の人格特性

        まえがき

        『私は、特殊な人に認められる五つの基本的な特質を体系的に表現し、次いで、われわれのサンプルとなった奇人を既成の基準と対比することで、それらの妥当性をテストした。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて『変わった人たちの気になる日常―世界初の奇人研究』より。項目名がやや分かりづらかったので、ダッシュ(―)に続けて本文からの要約を追加しました。

        「奇人」をどう定義するか?フレームワーク思考のよい訓練になりそうです。その観点からすると、第3項目以降に重複感がありますね。単語と句が一緒くたなのも気になります。訳語のせいかもしれないと思い、原著”Eccentrics: A Study of Sanity and Strangeness”にあたってみました。すると:

        Rarity
        Extremity
        Special attributes
        Unusual combinations of behaviors and attributes
        Doing ordinary things in extraordinary ways

        もともとがこんな定義だったようです。

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        • アベノミクスの三本の矢

          まえがき

          『アベノミクスにおいて、三本の矢として掲げられているのが、以下の三つの政策です。』

          リスト

          あとがき

          『アベノミクスとTPPが創る日本』より。引用元は内閣府のサイトでもよかったのですが、10年単位で残る情報源としては、やはりISBNの付いた書籍のほうが魅力的なので、たまたま見かけた本書から引用しました。

          • 意志力の3要素

            まえがき

            『意志力には「やる力」「やらない力」「望む力」の3つの力がある。これこそ、私たちがよりよい自分になるために役立つものである。』

            リスト

            あとがき

            ケリー・マクゴニガル『スタンフォードの自分を変える教室』より。【】の次のまとめは、そのまま引用できるような短い定義がなかったので、こちらで編集のうえ引用しました。最後の英語は著者のコラム(“How to Quit Almost Anything” | Psychology Today)からの引用です。

            初めて見る分類だったので収集。著者独自の切り口でしょうか。

            • 空・雨・傘

              まえがき

              『ただ単にデータや情報が集まっただけでは「問題解決」をしたことにはなりません。ここで重要なのは「空・雨・傘」という思考をすること。』

              リスト

              あとがき

              まえがきを含めて『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』より。すこしだけ編集したうえで引用しています。

              • テニスボール、輪、30,000

                まえがき

                『自分が卒業の日に持っていたかった言葉を贈りたい』。Drew Houston(DropboxのCEO)がMITの卒業式に招かれて行ったスピーチから。

                リスト

                あとがき

                MIT Commencement 2013 – Speeches”(MIT Video)より。スピーチを書き起こした文章”Drew Houston’s Commencement address“(MIT News Office)を参考に翻訳・編集のうえ引用しています。

                かなり切り詰めてしまったのですこし補足。

                ・「没頭」と訳したのは”obsessed”という言葉。没頭というよりは「取り付かれた」というニュアンスです。さらに、テニスボールを追いかける犬という例えや、好き(love)では十分でないという発言など、この部分を強く印象づけたいという話者のねらいが感じられます。

                ・「人の輪」の意味するところは、共に働く仲間だけでなく、憧れの先輩起業家みたいな人間関係一般にまで拡張されています。だから、そういう人たちが集まる場所に行って仕事をしろと。ちなみにDropboxはサンフランシスコ(カリフォルニア)とオースチン(テキサス)にオフィスがあるみたいです。やっぱり。

                ・「3万」日の部分は分量は短めながら、準備や練習の日はないとか、皆ももう8,000日は過ぎたよねとか、ちょっと厳しめ&発奮を促すメッセージが込められています。


                ※友人から『「人生のコツはこの3つだけ。」』(Hiro’s Blog)というエントリを教えてもらって、このCommencement Speechを知りました。ありがとう>マコトくん

              • 経済を動かす3つの力

                まえがき

                『経済の最小単位である「取引」は、人間ならではの特質によって左右される。そしてそれが経済を動かす3つの主な力をつくり出す。』

                リスト

                あとがき

                まえがきを含めて”How The Economic Machine Works by Ray Dalio“(YouTube)より。まえがき部分は0’50あたりの、次のナレーションの私訳です。
                “These transactions are above all else driven by human nature, and they create 3 main forces that drive the economy.”

                「人間ならではの特質」と訳したのは”human nature”という言葉。「人間とは~なものだ」的な、人類普遍の性質を示す言葉です。たとえば「人間とは、より豊かな暮らしを望むものだ」といったこと。ぴったりくる訳語がありそうで、無いですね。

                リストにしてしまうと無味乾燥かつ単純ですが、この動画はとてもよくできていて勉強になります。債務/債権の取引という発明が生産性の向上に貢献し、人類を豊かにした。一方で、避けがたい浮き沈みをもたらすことになった。そんな感じのストーリーです。

                アンドリュー・ロス・ソーキン「30分のアニメで学ぶ『経済サイクル』という奥義」  | The New York Times(現代ビジネス [講談社])という記事で見かけました。