投稿者: koji

  • 難しい決断の前に答えるべき3つの問い

    まえがき

    『もし次回、あなたがやるべき難しい何かに悩んで怖じ気づいていたら、こう自問してほしい。(略)そして、あなたがこの問いへの答えを出すことができたら……それをただ実行すればいい。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ケヴィン・ダットン、アンディ・マクナブ『サイコパスに学ぶ成功法則』 (竹書房、2016年)より。第十章「心のスイッチをオフにして動く――考えるのはそのあとでいい」の、章題と同じ題が付けられた項からの引用です。

    この問いが有用なのは、人には次のような傾向があるからでしょう。

    • 感情に重きを置きすぎる
    • 他人がどう思うかを気にしすぎる
    • 目の前の決断の対象を重大視しすぎる

    なので、リストの自問で偏りチェックをしてみるのは良いアイディアですね。

    • タイトルサイコパスに学ぶ成功法則
    • 著者: ケヴィン・ダットン(著)、アンディ・マクナブ(著)、木下 栄子(翻訳)
    • 出版社: 竹書房
    • 出版日: 2016-07-22

    この本からの他のリスト

  • 説得の5大要素(SPICE)

    まえがき

    『私は(略)説得の話を集めた。(略)二百くらいの話を集めた時点で、“因子分析”を行った。(略)この分析によって、徐々にその五大要素が明らかになった。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ケヴィン・ダットン、アンディ・マクナブ『サイコパスに学ぶ成功法則』 (竹書房、2016年)より。リストの各項目後半に添えた解説は、本文をもとに作ったものです。著者の前著[1]からの引用とのこと。

    全体としては納得できますが、「意外性」はややつかみづらかった。著者は意外性を「笑い」と「注意をそらす」にわけています。

    ユーモアで相手にリラックスしてもらうことは、説得力を高めるうえでたしかに有用そうです。一方で注意をそらす行為の効果は何か。予想外の事態や今までにない状況を作り出すと、相手は混乱して「プチ催眠状態」にかかるので、無意識のうちに警戒心がゆるみ、情報をただ取り込んでしまう……という説明がされていました。

    • タイトルサイコパスに学ぶ成功法則
    • 著者: ケヴィン・ダットン(著)、アンディ・マクナブ(著)、木下 栄子(翻訳)
    • 出版社: 竹書房
    • 出版日: 2016-07-22

    この本からの他のリスト

    参考文献

    [1] ケヴィン・ダットン『瞬間説得 その気にさせる究極の方法』 (NHK出版、2011年)

    • 丁寧なコミュニケーションのための3要素(ポライトネス理論)

      まえがき

      『ブラウンとレビンソンは、言葉が相手を傷つける可能性を中心的なアイディアとして、コミュニケーションにおける丁寧さを説明するポライトネス理論を提案しました。(略)この3つの足し合わせによって、相手の顔をつぶす危険度、つまり丁寧さが決まると考えるのです。』

      リスト

      あとがき

      まえがきを含めて、時本 真吾『あいまいな会話はなぜ成立するのか (岩波科学ライブラリー)』 (岩波書店、2020年)より。

      行為xの危険度 = 距離+力+負荷度(x)。関係の疎遠な、目上の人に対する、深刻な行為は、危険。つまり丁寧なコミュニケーションを心がけるならば、相手との距離と力関係、そして行おうとする行為の負荷度を考慮に入れて行動すべき、ということでしょうか。

      この公式は参考文献[1]からの引用だそうです。著者らはこの公式が普遍的なものであると主張しているとのこと。

        参考文献

        [1] ペネロピ・ブラウン、スティーヴン・C・レヴィンソン『ポライトネス 言語使用における、ある普遍現象 Politeness:Some Universals in Language Usage』 (研究社、2011年)

        • 仮説が満たすべき条件

          まえがき

          『現在の科学方法論などでは、一般に「仮説」あるいは「前提」は、つぎのような条件を満たすことが望ましいとされている。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、安本 美典『説得の科学: 何が人の心を動かすのか』 (PHP研究所、1997年)より。リストは本文からの抜粋・引用です。

          本書には多くの引用がありますが、このリストには引用元がありませんでした。

          「豊富性」という条件は相対的に弱いというか、あれば望ましいがなくてもよい条件のように感じられます。ある主張を成立させるために仮説を立てたとします。それが良い仮説かどうかをチェックするために豊富性、つまり他の多くの主張を成立させ得るか、を考えたりするものでしょうか。

          まあ、多くのことを一つの仮説あるいは前提で説明できるのは美しいですし、豊富性が高い仮説のほうが、確かめられたときには科学の発展に寄与しそうではあります。

          この項目だけ仮説系という言葉が与えられているのも気になります。

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        • 効果的な説得の3原則(渡部昇一)

          まえがき

          『上智大学の渡部昇一氏は、(略)説得を効果的にする三つの原則をあげている。それをまとめると、つぎのようになる。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、安本 美典『説得の科学: 何が人の心を動かすのか』 (PHP研究所、1997年)より。まえがきの(略)には「その著『レトリックの時代』(ダイヤモンド社刊)のなかで、」という言葉が入っていました。

          リストは本文からの引用です。さすがに「説得」力のある内容。

          『レトリックの時代』は講談社から再発行されているので、そちらを参考文献に挙げておきました。

          この本からの他のリスト

          参考文献

          • マインドコントロールの3つの手順

            まえがき

            『洗脳を含めて、広い意味でのマインドコントロールは、一般的に、つぎの三つの手順をとる。』

            リスト

            あとがき

            まえがきを含めて、安本 美典『説得の科学: 何が人の心を動かすのか』 (PHP研究所、1997年)より。本文中の箇条書きを少し編集・引用してリストにしています。

            タイトルは『説得の科学』ですが、説得とマインドコントロールあるいは洗脳はどう違うのか。著者は次のように述べています。

             一般的にいえば、「説得をうけた本人と広い社会全般にとって利益をもたらさない」というように目的が誤っているものと、人間を完全にロボットあつかいするような方法が誤っているものを、マインドコントロールとか、洗脳ということばで呼ぶ。

            まえがきの『一般的に、』という句が、マインドコントロールの効果的な手順が確立されているようで、どことなく恐ろしい。

            この本からの他のリスト

          • 燃え尽き症候群の3症状

            まえがき

            『「マスラック燃え尽き症候群指数」(MBI)(略)は、今日でも研究者や臨床心理士によく使われる有効な指標だ。MBIによると、 燃え尽き症候群は(略)3つの症状から定義されている。』

            リスト

            あとがき

            まえがきは、デヴォン・プライス『「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論』 (ディスカヴァー・トゥエンティワン、2024年)より。

            リストの各項目冒頭の日本語は同書から、残りの部分は “Maslach Burnout Inventory” (Wikipedia) からの引用・意訳です。

            消耗感(EE)によって、他者に対する配慮(DP)や自分に対する承認(PA)のような情緒的反応を起こせなくなってしまった状態。そう捉えると、わかりやすい枠組みです。

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          • 「怠惰のウソ」の3原則

            まえがき

            『「怠惰のウソ」とは、「あくせく働くことは、のんびりするより道徳的に優れている」「生産性の高い人は生産性が低い人より価値がある」という考え方のことだ。表立っては語られないが、この価値観は世の中の常識になっている。(略)「怠惰のウソ」には、次の3原則がある。』

            リスト

            あとがき

            まえがきを含めて、デヴォン・プライス『「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論』 (ディスカヴァー・トゥエンティワン、2024年)より。

            字面を見ると2と3が重複しているように感じられます。解説から意を汲んで枠組み感が出るように仕立て直してみました。

            1. 偽りの前提:「人の価値は生産性(だけ)で測られる」のだから怠惰は悪だ
            2. 偽りの恐怖:1の前提に立てば、限界を認めて立ち止まると人としての価値が低下してしまうので「自分の限界を疑え」
            3. 偽りの目標:1の前提に立てば、生産性は高ければ高いほどよいので常に「もっとできることはあるはずだ」と考えよ

            『「怠惰」なんて存在しない』というタイトルの意味合いが端的に表現されている文章を、「はじめに」から引用します。

            私たちは怠惰であることを恐れるよう教えられてきたけれど、そんな「怠惰」はそもそも存在しない。 道徳的に退廃した怠け心が内在するわけでもないし、その邪悪な力のせいで人が理由もなしに非生産的になるわけでもない。限界を訴えたり休みを求めたりするのは、何も悪くない。意欲の低下や疲労感は自尊心を削る脅威ではない。むしろ、「怠惰」だと揉み消されるような感情こそが、人間としてとても重要な感覚であり、長期的に見れば、私たちが豊かに生きるために必須なのだ。

            (太字は原文のまま)

            この本からの他のリスト

          • 「オッサン」の定義

            まえがき

            『本書が以降のページで考察の対象とするのは、あくまでも、このような傍若無人な振る舞いをして自らを省みることのない人であり(略)ます。』

            リスト

            あとがき

            まえがきを含めて、山口周『劣化するオッサン社会の処方箋 なぜ一流は三流に牛耳られるのか (光文社新書)』 (光文社、2018年)より。『この人物像の定義はNewsPicks の記事「さよなら、おっさん社会」をもとに、筆者が加筆・修正したものを用いています』と添え書きがありました。

            • よいブランドを構成する5つの必須要素(をドナルド・トランプがいかに満たしているか)

              まえがき

              『パワーズはトランプ・ブランドは「きわめてよく構築されているブランド」と結論付ける。そこには、よいブランドを構成する5つの必須要素がすべて含まれているという。』

              リスト

              あとがき

              まえがきを含めて、浅川 芳裕『ドナルド・トランプ 黒の説得術』 (東京堂出版、2016年)より。リストは本文からの編集・引用です。

              まえがきの前にはこんな文章が置かれています。

              では、トランプ・ブランドの巧みさの本質はどこにあるのか。

              長年、グローバル・ブランドの構築に携わってきた専門家メリー・パワーズが分析している(2016年4月1日付、「ザ・ワールド・ポスト」)。

              しかし2016年4月1日付の「ザ・ワールド・ポスト」が検索できません。よくよく探してみると、ハフィントンポストの「ザ・ワールド・ポスト」コーナーに投稿された記事でした[1]

              ブランド価値が「不寛容」ってすごい。ですがパワーズ氏は『トランプのブランド価値には一点の曇りもない』『ブランド価値に対して、きわめて真摯である』と言います。

              5側面から分析した後、パワーズ氏はこう結んでいます。

              ブランドとはいわば個性の表出である。その意味で、トランプというブランドはたいへん個性的であり、ブランドとしてきわめて完成度が高い。トランプは自身の人格を、そのままブランド価値にした。だから、トランプはつねに、自分自身であろうとし、自分以外の何かになろうとはしない

              この本からの他のリスト

              参考文献

              [1] Donald Trump vs. America: A Side-by-Side Brand Analysis | HuffPost The World Post