投稿者: koji

  • IMRAD – アカデミックライティングの形式

    まえがき

    『IMRAD形式は、アカデミックライティングの型の1つで、主に実証研究にもとづく自然科学や医学の論文、実験レポートにどのような内容が含まれ、それらの内容がどのような順番で並べられるべきかを定めている文章の型です。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、高橋 良子、野田 直紀、E. H. Jego、日台 智明『理系のパラグラフライティング〜レポートから英語論文まで論理的な文章作成の必須技術』 (羊土社、2024年)より。リストは本文を編集して作成しました。

    学術論文の構成(IMRAD) という同一内容のエントリがすでにありますが、内容が充実している書籍があったので改めて収集しました。

    この本からの他のリスト

  • 4ポジション対話の4役割

    まえがき

    『それぞれポジションと役割を意識したうえで話をすると、改めて自分の普段の立ち位置を確認するとともに、別の立ち位置から見てみるという経験ができます。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ワークショップ探検部、松場 俊夫、広江 朋紀、児浦 良裕、佐野 和之、白土 詠胡『そのまま使える アイスブレイクのアイデア帳 会社でも学校でも確実に“場”が暖まる33選』 (翔泳社、2023年)より。リストは本文の図からの引用です(一部編集)。

    グループ内で役を決めて5分間ほど話し合い、次に役を替えて別テーマで話し合い、感じたことを共有するというアイスブレイクのアイディアでした。

    「六つの帽子」思考法 を思い起こさせます。こちらの方がシンプルで、その場で思い出しやすそう。

    和書で Opposer のようなこなれた英語が使われている場合、しばしば外国の原典からの無断引用だったりします。検索してみると David Kantor による1975年[1]および2012年[2]の書籍がヒットしました。Observer でなく Bystander という単語が使われていますが、概念的にはこれが原典のようです。

      参考文献

      [1] Kantor, David, and William Lehr. Inside the Family. Jossey-Bass, 1975.

      [2] Kantor, David. Reading the room: Group dynamics for coaches and leaders. John Wiley & Sons, 2012.

    • 脳の3フィルターモデル

      まえがき

      『脳についての研究が進むにつれ、脳を単なるフィルターや演算装置として捉えるのでは不十分であることが明らかとなってきています。』

      リスト

      あとがき

      まえがきを含めて、毛内 拡『「頭がいい」とはどういうことか ――脳科学から考える』 (筑摩書房、2024年)より。本文を編集してリストを作成しました。

      脳内モデルという概念は『デカルトの誤り』(1994)における “as-if body loop” を思い出させます。あの仮説が脳内モデルとして定説になったのでしょうか。

      第一のフィルターのみ感覚フィルターと命名されています。せっかくならわかりやすい名前をつけてほしかったところです。

        • 論理的思考問題で高められる5つの能力

          まえがき

          『いまの時代は日々、新たな問題が現れ、過去に学んだことや身につけた知識はすぐに役立たなくなります。そんな時代に必要なのは、直面したことのない複雑な問題に対して、直感や常識に流されず、状況を冷静に分析して、論理的に正しい判断を導ける「ちゃんと考える力」です。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、野村 裕之『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』 (ダイヤモンド社、2024年)より。リストは本文からの部分的引用です。

          著者は出版元のサイトでいろいろと記事を書かれています[1]

            参考文献

            [1] 野村裕之 | 著者ページ | ダイヤモンド・オンライン

          • デジタル技術が人間を補完できるやり方

            まえがき

            『もっと根本的に、(略)テクノロジーの進路を修正する具体的政策を立案し、支援することが必要だ。(略)デジタル技術は以下のようなやり方で人間を補完できる。』

            リスト

            あとがき

            まえがきを含めて、ダロン・アセモグル、サイモン・ジョンソン『技術革新と不平等の1000年史 下』 (早川書房、2023年)より。リストは本文からの引用です。

            著者らは、まえがきに引いたように、テクノロジーの進路を修正する必要があると論じています。

            テクノロジーは、オートメーション、監視、データ収集、広告へ向かいすぎている。共有された繁栄を取り戻すにはテクノロジーを方向転換させる必要があり、そのために、一世紀以上前の進歩主義者たちにとって有効だった手法の応用版を活用したい。

            まずは語り方と規範から変えねば、という文脈でこのリストが登場します。個々の内容についてはもちろん本書で詳述されています。著者のビジョンが窺える部分を、少し長いですが引用します:

            テクノロジーの方向転換が、自動化の阻止やデータ収集の禁止を伴う必要はない。人間の能力を補完し補助するようなテクノロジーの開発を促せばいい。
            社会と政府は、この目的を達成するために協調しなければならない。過去に成功した主要な改革と同様に、市民社会からの圧力が鍵になる。政府の規制と助成も不可久で、エネルギー問題がその代表例だ。とはいえ、政府はイノヴェーションの中枢にはなり得ないし、官僚がアルゴリズムを設計したり新製品を考案したりするわけではない。必要なのは適切な制度的枠組みと誘因で、それらを政府の政策により整え、建設的な語り方によって奨励して、民間部門が過度なオートメーションと監視から手を引いて労働者によりやさしいテクノロジーへ向かうよう誘導することだ。

            (太字は引用者による)

            • タイトル技術革新と不平等の1000年史 下
            • 著者: ダロン・アセモグル(著)、サイモン・ジョンソン(著)、鬼澤 忍(翻訳)、塩原 通緒(翻訳)
            • 出版社: 早川書房
            • 出版日: 2023-12-20
            • 言語が記憶に影響を与える3つの方法

              まえがき

              『人間は、言語と記憶を同時に獲得していく。この2つは互いにからまり合い、支え合っている。(略)言語は少なくとも3つの方法で、その言語を話す人の記憶に影響を与える。』

              リスト

              あとがき

              まえがきを含めて、ビオリカ・マリアン『言語の力 「思考・価値観・感情」なぜ新しい言語を持つと世界が変わるのか?』 (KADOKAWA、2023年)より。リストは本文からの抜き書き(一部編集)です。

              主にマルチリンガル(複数言語を話す人)の記憶特性について論じていた部分ですが、長くなるのでモノリンガルとマルチリンガルの違いについての記述は割愛しました。

              ちなみに、いとこを「母方か父方か」「男か女か」「年上か年下か」で分類すると、2x2x2=8通りになります。中国語ではそれぞれに違うラベル(呼び方)があるとのこと。

              • 成人の社会的・感情的発達段階(キーガン)

                まえがき

                『社会的・感情的発達は「段階」という考え方を用いて測定され、それらの段階は階段のはしごのようなものです。すなわち、発達段階2を経ることをせずに発達段階3には到達できないのです。』

                リスト

                あとがき

                まえがきを含めて、オットー・ラスキー『「人の器」を測るとはどういうことか 成人発達理論における実践的測定手法』 (日本能率協会マネジメントセンター、2024年)より。参考文献[1]からの引用とのこと。

                キーガン (1982) の功績に従い、本書では発達段階を2から5の整数値とし(整数値間の移行段階も扱うものの)、発達段階0および1は幼児から青年期初期の人間に当てはまるため、それらは考慮していません。

                リストは本文中の表から一部の側面を取り出して作成しました。表で網羅されていた側面は、他者の捉え方/自己認識/価値観/欲求/支配欲求/コミュニケーション/組織における地位・役割 と多岐にわたります。

                  参考文献

                  [1] Kegan, Robert. The evolving self: Problem and process in human development. Harvard University Press, 1982.

                  • 組織が変われない3つの理由

                    まえがき

                    『著者らは、それぞれの数十年間にわたって組織変革に取り組んできましたが、様々な試行錯誤の中で、組織論における3つのコペルニクス的転回に気づきました。』

                    リスト

                    あとがき

                    まえがきを含めて、西田 徹、山碕 学『組織が変われない3つの理由 「元気」と「成果」を同時に実現する組織のつくりかた』 (日本能率協会マネジメントセンター、2023年)より。リストは目次からの引用です。

                    本書はこの3つの理由をそれぞれに掘り下げ、またそれぞれに解決する手段をていねいに紹介していきます。

                    • 宗教のメリットについての5つの仮説

                      まえがき

                      『宗教は私たちに何をしてくれるのだろう?この疑問に対して、過去一世紀のあいだ多くの研究者が答えを提案してきた。それは大きく五つのテーマに分類することができる。』

                      リスト

                      あとがき

                      まえがきを含めて、ロビン・ダンバー『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』 (白揚社、2023年)より。リストは本文中の箇条書きと、図表中の文字から引用して作成しました。引用文献は示されていませんでした。

                      この5つのメリット(書籍のほかの箇所では機能とも呼ばれている)は「外的脅威」と「集団規模」という2つの変数を介して絡みあっています。

                      文章で表現を試みると、まず宗教のダイレクトな機能として挙げられるのが【科学】【健康】【集団結束】。「外的脅威」の増大は「集団規模」増加の圧力となり、集団の【支配層】による抑圧ないし【協力】という機能が発現します。

                      著者はこの5つの仮説を3つにくくり直しており、こちらもわかりやすいのでリスト形式にして引用します。

                      まずは五つの古典的な説を三つに振りわけて、それぞれの根拠にざっと触れておこう。

                      • 個人レベルの利益をもたらすもの(世界を説明する手段としての宗教、医学的介入手段としての宗教)、
                      • 社会レベルの利益をもたらすもの(正しい行動をさせるための宗教、上層部の利益のために大衆を抑圧するための宗教)、
                      • そして共同体結束の仕組みとしての宗教である。
                      • プレゼンにおける「つかみ」の技

                        まえがき

                        『相手に聞いてもらうには、発表の冒頭で「この発表をもっと聞きたい!」と興味を持ってもらうことが肝心です。たとえば問いかけや自分の経験、興味深い話などで引き付けましょう。』

                        リスト

                        あとがき

                        まえがきを含めて、登本洋子、伊藤史織、後藤芳文『改訂版 学びの技』 (玉川大学出版部、2023年)より。リストは本文中の図からの編集・引用です。いわゆる「つかみ」のバリエーションとして収集しておきたくなりました。

                        玉川学園で、2008年度4月に始まった中学3年生対象の授業「学びの技」は、自ら課題を見つけ、研究を深めていくことができる探究型のプログラムです。

                        ――「改訂版おわりに」

                        とのことです。論題(問い)の作り方から情報収集、論理の組み立て、発表、論述、さらには評価に至るまでが網羅された、本格的な構成でした。

                        • タイトル改訂版 学びの技
                        • 著者: 登本洋子(著)、伊藤史織(著)、後藤芳文(著)
                        • 出版社: 玉川大学出版部
                        • 出版日: 2023-11-20