投稿者: koji

  • カテゴリ、タグ、カスタムタクソノミーで絞り込む

    たとえば「選択」でタグづけされた公開「リスト」投稿で引用されている「本」を一覧したいとします。これは投稿に関連付けられた3つのタクソノミーを使うことになります。

    1. 公開された投稿のなかで、タクソノミー ‘category’ のタームが ‘list’ である投稿を抽出する
    2. そのなかでタクソノミー ‘post_tag’ のタームが ‘選択’ である投稿を抽出する
    3. それらの投稿に関連づけられているタクソノミー ‘asin’ のタームの一覧を取得する
    SELECT DISTINCT t.name
    FROM wp_posts AS p
    INNER JOIN wp_term_relationships AS tr ON tr.object_id = p.ID
    INNER JOIN wp_term_taxonomy AS tt ON tt.term_taxonomy_id = tr.term_taxonomy_id AND tt.taxonomy = 'asin'
    INNER JOIN wp_terms AS t ON t.term_id = tt.term_id
    WHERE p.ID IN (
      SELECT p2.ID
      FROM wp_posts AS p2
      INNER JOIN wp_term_relationships AS tr2 ON tr2.object_id = p2.ID
      INNER JOIN wp_term_taxonomy AS tt2 ON tt2.term_taxonomy_id = tr2.term_taxonomy_id AND tt2.taxonomy = 'post_tag'
      INNER JOIN wp_terms AS t2 ON t2.term_id = tt2.term_id AND t2.name = '選択'
      WHERE p2.ID IN (
        SELECT p3.ID
        FROM wp_posts AS p3
        INNER JOIN wp_term_relationships AS tr3 ON tr3.object_id = p3.ID
        INNER JOIN wp_term_taxonomy AS tt3 ON tt3.term_taxonomy_id = tr3.term_taxonomy_id AND tt3.taxonomy = 'category'
        INNER JOIN wp_terms AS t3 ON t3.term_id = tt3.term_id AND t3.name = 'list'
        WHERE p3.post_type = 'post' AND p3.post_status = 'publish'
      )
    )
    • L13-18: 公開された(post_status が publish)投稿(post_type が post)のなかで、タクソノミー ‘category’ のタームが ‘list’ である投稿を抽出する
    • L7-12: L13-18 によって抽出された投稿の中で、カテゴリが list (category タクソノミーのタームが list)のものを抽出する
    • L1-L6: それらの投稿に関連づけられた本(asinタクソノミーのターム)を取得する。
    • L1: 1冊の本から複数のリストが作成され、それらが同じタグを有している場合もあるので DISTINCT を付して重複を除く

    p、p2などと別名を付けなくてもSQL文としては通りましたが、EXPLAIN 文での分析結果がわかりづらくなるので別名を付けました。

    上記を検証するための PHPコードは下記。

    $q = new WP_Query( array(
        'post_type'      => 'post',
        'post_status'    => 'publish',
        'posts_per_page' => -1, // 全件
        'fields'         => 'ids', // IDのみ
        'tax_query'      => array(
            'relation' => 'AND',
            array(
                'taxonomy' => 'category',
                'field'    => 'slug',
                'terms'    => 'list',
            ),
            array(
                'taxonomy' => 'post_tag',
                'field'    => 'name',
                'terms'    => '選択',
            ),
        ),
    ) );
    
    $asins = wp_get_object_terms( $q->posts, 'asin', $args );
  • 自律型兵器の倫理的問題点

    まえがき

    『自律型兵器をめぐる倫理的ディレンマは、2013年にヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が他の非政府組織と一緒になって「殺人ロボット防止キャンペーン」を開始して以降、具体的問題として取り上げられるようになった。「殺人ロボット防止キャンペーン」では、自律型兵器をめぐり、次のような問題点が提起されている。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ルイス・A・デルモンテ『AI・兵器・戦争の未来』 (東洋経済新報社、2021年)より。本文をほぼそのままリストとして引用しています。

    Campaign To Stop Killer Robots” は Human Rights Watch を含む複数の NGO がステアリングコミッティーとして運営する組織になっています。

    そのサイトでは6つの問題点が挙げられています(1)。ざっと読むと、追加されたのは「自律型兵器は国境管理や政治など戦争以外の用途にも使われ得る」という問題点。

    いったん AI が自律性を獲得したらまず考えるのは、自らの自律性を人間に悟られないことであろう。だから AI が自己進化の結果自律性を獲得しても、それは人間にはすぐにはわからない。よって初期段階での注意深い設計が必要。そんなメッセージが印象的でした。

    • タイトルAI・兵器・戦争の未来
    • 著者: ルイス・A・デルモンテ(著)、川村 幸城(翻訳)
    • 出版社: 東洋経済新報社
    • 出版日: 2021-03-23

      参考文献

      (1) The problem (Campaign To Stop Killer Robots)

    • 人格を高める心がけ(菜根譚)

      まえがき

      『人格を高めたければ、以下にあげる四つの心がけが必要である。』

      リスト

      あとがき

      洪自誠『中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚』 (ディスカヴァー・トゥエンティワン、2007年)より。

      引用元は「前集220」となっていましたが、調べてみると221のようです(参考文献1)。読み下しを添えて引用します。

      君子處患難而不憂,(君子は患難〈かんなん〉に處〈お〉りて憂えず)
      當宴遊而益加惕慮;(宴遊〈えんゆう〉に當〈あ〉たりて惕慮〈てきりょ〉し)
      遇權豪而不懼,(權豪〈ごうけん〉に遇〈あ〉いては懼〈おそ〉れず)
      對惸獨而反若驚心。(惸獨〈けいどく〉に對〈たい〉して)心を驚かす)

        参考文献

        (1) 菜根譚 – 维基文库,自由的图书馆

        (2) 菜根譚 超訳: ■前集221項

      • 「人間」であるための3条件(アーレント)

        まえがき

        〔彼女の主著『人間の条件』では、(略)「人間」は、特に言語の面での知的訓練を通じて教養を獲得することで、一個の人格として自律し、理性的に思考することができるようになる存在として描き出されています。〕

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて、仲正 昌樹『悪と全体主義―ハンナ・アーレントから考える』 (NHK出版、2018年)より。

        この内、「活動」が最も重要で、まさにヒトを「人間」らしくする条件です。(略)自分の「意見」を他者に向かって表明するという行為は、相手は違った意見を持っているかもしれない、違う見方をしているかもしれないことを前提にしています。(略)様々な「活動」を通して、私たちのものの見方が多元化していくこと、それが(略)「複数性」です。「複数性」が確保され、増殖していくには、ヒトとヒトを結びつける「間 in-between」の空間が必要です。

          参考文献

          (1) 人間の条件 – Wikipedia

          (2) 341夜『人間の条件』ハンナ・アレント|松岡正剛の千夜千冊

        • DXの5段階モデル

          まえがき

          『DXの論理的な終着点は、イノベーションを通じて市場における永続的なリーダーシップを確保する段階への到達だ。これがDXのステージ5となる。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、トニー・サルダナ 『なぜ、DXは失敗するのか?: 「破壊的な変革」を成功に導く5段階モデル』(東洋経済新報社、2021年)より。

          図表2-1をリスト化しました。同図ではステージ5を「飛行の維持」、ステージ1から4を「離陸」としています。

          DX に限らず、自己変革が DNA として定着している状態というのは永遠の理想でしょう。基盤の構築 → 変革の段階的な拡張 → 定着 と抽象化すると普遍的なステージモデル。

          この本からの他のリスト

        • 自然の富のABC

          まえがき

          『お金の稼ぎ方、使い方、貯め方を人生の目的や価値観と調和させようとした場合、あなたは本能的にこれら3つの富を築き上げることになります。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、ヴィッキー・ロビン、ジョー・ドミンゲス『お金か人生か: 給料がなくても豊かになれる9ステップ』 (ダイヤモンド社、2021年)より。

          ずいぶん前に出版された本の再出版だと書かれていたので調べてみたところ、初出は1992年だったようです。

          この本からの他のリスト

        • お金の使い方を評価する3つの質問

          まえがき

          『それぞれの支出カテゴリーで使った金額について、次の3つの質問を自分に問うことで、お金の使い方を評価していきます。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、ヴィッキー・ロビン、ジョー・ドミンゲス『お金か人生か: 給料がなくても豊かになれる9ステップ』 (ダイヤモンド社、2021年)より。

          この質問は、9ステップのうちの第4ステップ「あなたの人生を根本から変える3つの質問」です。

          まえがきの「それぞれの支出カテゴリー」とは、ここに至る3ステップで把握し自分なりに整理した支出のカテゴリーのこと。生命エネルギーとは「人生の時間を差し出して手に入れるもの」。

          この本からの他のリスト

        • メンバーから見た組織の価値

          まえがき

          『ジョブ型雇用においては、人材の流動性が高まるため、優秀な人材のリテンションを図ること、また、社員のエンゲージメントを高めることが不可欠となります。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、マーサージャパン『ジョブ型雇用はやわかり』 (日本経済新聞出版、2021年)より。「社員への訴求価値 (Employee Value Proposition)」 という図の内容を引用してリスト化しました。引用元として参考文献(1)が挙げられていましたが、同じ図はネットで参照できる(2)にも載っています。

          図は企業が社員に訴求する価値という文脈でしたが、メンバーから見た組織の価値を表したリストとして使いたく、そのようにタイトルを付けました。

          感情・経験・契約。3Kになっているところがいいですが、意味合いとしては意義・経験・処遇という訳がいいかな。

            参考文献

            (1) Mercer, 2018, ”Thriving in an Age of Disruption ~Putting People at the Heart of Change~”

            (2) EVP(従業員価値提案)の確立 | マーサージャパン

          • ドレイク方程式

            まえがき

            『宇宙物理学者のフランク・ドレイクが、通信をする知的文明が銀河系の中に現在いくつ存在するか (N) を表した方程式を考えついた。その方程式とは、次のようなものである。
            N = R* × np × fL × fi × fC × L 』

            リスト

            あとがき

            まえがきを含めて、ロブ・イースタウェイ『世界の猫はざっくり何匹? 頭がいい計算力が身につく「フェルミ推定」超入門』 (ダイヤモンド社、2021年)より。

            これは「フェルミのパラドックス」(参考文献1)に対する回答の一つ。

            でもこの個数は、方程式に放り込む数値にとてつもなく敏感に左右される。現在、銀河系内で通信をしている文明の個数の推定値は、1 × 10-10(つまり事実上0)個から1500万個まで幅がある。

             このドレイク方程式は頭の体操としては楽しいが、このくらいでやめておこう。せっかく概算をしても役に立たないことがあるんだって、よく分かったはずだ。

            まあ、読書の記念として収集。

              参考文献

              (1) フェルミのパラドックス – Wikipedia

              (2) ドレイクの方程式 – Wikipedia

            • サービスデザイン思考の5原則

              まえがき

              『サービスデザイン思考は、企業よりも人に注目し、企業とステークホルダー(利害関係者)が共同で価値を創出する方法を探る技法です。』

              リスト

              あとがき

              まえがきを含めて、マーク・スティックドーン、ヤコブ・シュナイダー『THIS IS SERVICE DESIGN THINKING.: Basics – Tools – Casesー領域横断的アプローチによるビジネスモデルの設計』 (ビー・エヌ・エヌ新社、2013年) より。

              物的証拠 (evidence) というのは、訳語を含めて、面白いポイントだと思いました。香りや温度などでもよいのでしょうが、要するに五感で感じられるアウトプットを意識してユーザー経験をデザインするということでしょう。

              残念なことに、本書は字の色やサイズ、文章の配置など書籍のデザインが私には合わなかったようで、読み通せず。