まえがき
『これらをキーワードとして文献検索することによって関連する文献に関する情報を入手することができます。』
リスト
- Patient, Problem, Population(患者、問題、属性) …… 収縮期血圧 140~159mmHg の患者に対して
- Intervention(介入)…… 降圧剤 A を使用することにより
- Comparison(比較対照)…… 従来薬の B を使用する患者と比較して
- Outcome(帰結) …… どの程度血圧低下の成果が得られるか
あとがき
まえがきを含めて、中村 好一『疫学とはなにか データと理論思考で探る病気の原因と予防』(技術評論社、2021年)より。
リストのうち Problem と Population は “PICO process” (Wikipedia) から引用しています。Populationは、ある特性を持った集団というような意味合いなので属性と訳しました。
「……」部の後ろは例。本書ではIの部分にExposure(曝露)を当てて PECO と呼ばれるという記述もありました。
「誰(何)に対して」「何をしたか」。その結果「何と比べて」「どうなったか」。観点を揃えて、できるだけ具体的・客観的・定量的に事例や経験を収集し、同じ観点で検索をかける。分野を問わず、実践知を集積・活用していく際に役立つ発想だと感じます。
「なぜそうなったか」(原因の推察)はすっぱり捨象されているあたりが臨床的というか実践的で印象に残りました。
- タイトル: 疫学とはなにか データと理論思考で探る病気の原因と予防
- 著者: 中村 好一(著)
- 出版社: 技術評論社
- 出版日: 2021-04-16