まえがき
『トピックセンテンスとは、パラグラフの最初に昔かれる、パラグラフのなかでもっとも重要な文のことです。そのパラグラフのトピックが何かを提示します。』
リスト
- トピック (topic) およびコントローリングアイデア (controlling idea) のみが含まれている
- 抽象性がある。トピックセンテンスに続く文章群(サポート)の要約になっている
- 明確性がある。1パラグラフぶんのサポートによって支えられる程度の具体性がある
- 独立性がある。読み手がトピックセンテンス以外の部分を参照しなくても理解できる
あとがき
まえがきを含めて、高橋 良子、野田 直紀、E. H. Jego、日台 智明『理系のパラグラフライティング〜レポートから英語論文まで論理的な文章作成の必須技術』 (羊土社、2024年)より。リストは本文に散りばめられていた情報を集めて作成しました。項目の順序や項目の内容はわたしの理解に基づいてまとめていますので、著者のメッセージと整合しない部分があるかもしれません。
パラグラフの冒頭にはトピックセンテンスとして要約を置くという理解しかなかったので、勉強になりました。いくつか例文を作っておこうと思います。
- A事業の市場(トピック)は厳しさを増している(コントローリングアイディア)。 ← OK
- A事業の市場について述べる。 ← コントローリングアイディアがない
- 厳しさを増している。 ← トピックがない
- A事業の市場は厳しさを増しており、それはB事業にも言える。 ← パラグラフの中にB事業への言及がないかぎり、不要な情報が含まれている
- A事業の市場は成長度が1%である。 ← サポートの内容によるが、おそらく抽象性に欠けている
- A事業の市場を検討した。 ← サポートの内容によるが、おそらく明確性に欠けている。1パラグラフぶんのサポートでこのセンテンスを支えるのは困難なほど抽象度が高い表現なので
- 先に述べた理由で、市場の将来は厳しい。 ← 独立性に欠けている
- タイトル: 理系のパラグラフライティング〜レポートから英語論文まで論理的な文章作成の必須技術
- 著者: 高橋 良子(著)、野田 直紀(著)、E. H. Jego(著)、日台 智明(著)
- 出版社: 羊土社
- 出版日: 2024-03-19