まえがき
『仕事に対して学歴が高すぎるのが、「学歴過剰」だが、労働経済学では、受けた教育に比べて仕事の内容が不十分なことを「不完全就業」と呼ぶ。アメリカの労働経済学者たちは、不完全就業(学歴過剰)を大きく3つの方法で計測している。』
リスト
- 非典型教育法: 受けた教育が就いた職業に対して並外れて高いかどうかを調べる
- 自己報告法: 研究者が労働者に、自分の職業に対して受けた教育が過剰か不足しているか十分かを質問する
- 職務分析法: 研究者が職業を一つひとつ解剖し、その職業に「本当に要求される」教育程度を判断したうえで、労働者の教育がその要件に対して過剰かどうかを確認する
あとがき
橘 玲『無理ゲー社会』 (小学館、2021年)より。リストは本文から編集・引用して作りました。リスト部分の引用元は、ブライアン・カプラン『大学なんか行っても意味はない?――教育反対の経済学』 (みすず書房、2019年)。
一つの状況を測定するのに3種類のやり方を組み合わせるのが面白いと思って収集しました。統計、本人の主観、専門家による評価という感じでしょうか。
本書には「行動遺伝学の3法則」も載っていました。
- タイトル: 無理ゲー社会
- 著者: 橘 玲(著)
- 出版社: 小学館
- 出版日: 2021-07-29
参考文献
- タイトル: 大学なんか行っても意味はない?――教育反対の経済学
- 著者: ブライアン・カプラン(著)、月谷 真紀(翻訳)
- 出版社: みすず書房
- 出版日: 2019-07-17