まえがき
『ミンスキーはバブルには五つの段階があるとしている。』
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- 【断絶的革新】 新技術の出現や金利の低下といったバブルの引き金となる出来事(トリガーイべント)が発生する。
- 【ブーム】 資産価格が上昇し始める。
- 【陶酔】 投資家は理性を失う。
- 【利益確定】 頭のいい投資家は利益を確保し始める。
- 【パニック】 資産価格が暴落し、大量の企業倒産が発生する。
あとがき
まえがきを含めて、マーティン・ウルフ『シフト&ショック──次なる金融危機をいかに防ぐか』(早川書房、2015年)より。まえがきのミンスキーとは経済学者のハイマン・ミンスキー(1)。幸いなことに、著者が挙げていた参考文献は2つともオンラインで読めます(2)(3)。
【陶酔】の終わりから【パニック】が始まるあたりの描写も、かいつまんで引用します。
新しい買い手が借り入れをできなくなると、値上がりは止まる。(略)だれも買いたがらない資産を保有したいとはだれも思わない。これが「ミンスキーの瞬間」である。(略)「より馬鹿な市場参加者」がいなくなると、値上がりを見込んで借り入れていた人は資産の売却を余儀なくされる。
上記からすると、第4項目は【利益確定】よりも【新しい買い手の枯渇】というほうがふさわしい気もします。
- タイトル: シフト&ショック──次なる金融危機をいかに防ぐか
- 著者: マーティン・ウルフ(著)、遠藤 真美(翻訳)
- 出版社: 早川書房
- 出版日: 2015-04-22
この本からの他のリスト
参考文献
(1) Hyman Minsky (Wikipedia)
(2) The Minsky Moment (The New Yorker)
(3) 5 Steps Of A Bubble (Investopedia)