まえがき
「これら六つの経済分野は、絶え間なく相互に作用し合っている。これらすべてを考慮に入れるだけで、私たちは、現在の世界で必要とされている変化を起こすことができる。」
リスト
- 家庭経済(Household Economy) ― 家庭内の生産消費活動、とりわけ人的資源の生産
- 無報酬の地域経済(Unpaid Community Economy) ― いわゆる「市民社会」活動、ボランティア、バーター取引、地域通貨経済など
- 市場経済(Market Economy) ― 従来型の経済分析の対象となっている経済
- 不法経済(Illegal Economy) ― 麻薬取引、売春、一部の武器貿易など
- 政府経済(Government Economy) ― 政府が直接的に、あるいは民間に請け負わせることによって提供している公共サービス
- 自然経済(Natural Economy) ― 市場経済を維持するもととなる資源を生み出している、自然環境
あとがき
まえがきを含めて『ゼロから考える経済学――未来のために考えておきたいこと 』より。
現在の経済モデルで除外されているのは、1,2,6。著者は1を「中核分野」として重視しています。たしかに、経済を支えているのは人であり、自然資源です。その生産活動を考慮しないまま、完結したシステムのように経済システムを扱うのは、不自然。
- タイトル: ゼロから考える経済学――未来のために考えておきたいこと
- 著者: リーアン アイスラー(著)、中小路 佳代子(翻訳)
- 出版社: 英治出版
- 出版日: 2009-11-04