まえがき
『現代倫理学では、これらのうちのどれかで倫理のことを捉えていることが多いように思います。』
リスト
- 重要性基準: 私たちの生にとって重要で深刻なものを示すものが倫理・道徳。重要なものを保護し維持することが倫理的に優れたことであり、その逆が倫理的に劣ったことである。
- 理想像基準: 私たちにとっての理想像を示すものが倫理・道徳。理想に近づくことが倫理的に優れたことであり、その逆が倫理的に劣ったことである。
- 行為基準: 意図に基づいた振る舞いを示すものが倫理・道徳。良い意図に基づく行為が倫理的に優れたことであり、その逆が倫理的に劣ったことである。
- 見方基準: 倫理・道徳とは世界の見方そのもの。世界の良い見方が優れた倫理であり、その逆が劣った倫理である。
あとがき
まえがきを含めて、佐藤 岳詩『「倫理の問題」とは何か メタ倫理学から考える』 (光文社、2021年)より。リストは本文からの引用です。
「倫理とは何なのか」が現代倫理学でどう捉えているかを主要な学説ごとに分類したリスト。
(考え方重視 - 行為重視) × (理想をめざす - 失ってはならないものを守る)みたいなマトリクスで整理できそうですね。
- タイトル: 「倫理の問題」とは何か メタ倫理学から考える
- 著者: 佐藤 岳詩(著)、Jody Asano(イラスト)
- 出版社: 光文社
- 出版日: 2021-04-13