まえがき
舞台俳優が自分をコントロールするために注意を向けるべき「3つの輪」とは。
リスト
- 【小さな輪】 殻のなかのカタツムリのように、自分だけの状態。
- 【中くらいの輪】 数人の相手と小道具など、居心地のいい状態。
- 【大きな輪】 舞台全体。
あとがき
“Performance Anxiety: Constantin Stanislavski’s Concept of Public Solitude” (College Music Symposium)より。コンスタンチン・スタニラフスキー(Konstantin Stanislavsky – Wikipedia)はロシアの演出家。舞台俳優はスポットライトを切り替えるようにこれら3つの輪を切り替えていくことで、自分を見失わずに済むという話。
鴻上 尚史『あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント 』に、スタニスラフスキーの発案した概念(の翻案)として次のリストがありました。
* 第一の輪 一人の状態
* 第二の輪 相手に関心・集中する状態
* 第三の輪 周りすべてに関心・集中する状態
これは事実上、独り/二人/たくさんという切り口。独白、目の前の人に話しかける、大勢に向かって話すといった3つのモードを使いこなそうという文脈で説明がありました。
スタニラフスキーの言っていたのは、注意のスポットライトを、自分の世界/安心できるゾーン/舞台全体と切り替えようという話。常に小さい輪から初めて大きくしようとか、緊張したら小さい輪に戻ろうとか、そういった話です。
- タイトル: あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント (講談社文庫)
- 著者: 鴻上 尚史(著)
- 出版社: 講談社
- 出版日: 2003-11-14