社会システムにおける4つの交換様式


まえがき

“『力と交換様式』では、社会システムを(略)4つの交換様式によって捉え、とりわけ(略)「D」の到来をめぐって思考を深めた。”

リスト

あとがき

まえがきは、柄谷行人ほか『柄谷行人『力と交換様式』を読む』 (文藝春秋、2023年)の書誌情報より。リストは『力と交換様式』からの引用です。

〔新版〕影響力の法則』の「訳者あとがき」でこのリストを見つけました。

歴史の中では、Aを中心とする部族社会から、国家によるB、商品、貨幣、資本の交換 (すなわち資本主義)を意味するCに発展している。(略)科学は世界をBとCに還元しようとするが、それは現実にそぐわない。一方、現実にはA互酬は今でも生きており、さらにDに至っているという。

高嶋 成豪「訳者あとがき」(『〔新版〕影響力の法則』)

『影響力の法則』が原則として依拠している「交換」は、対人関係における reciprocity(返報性・互恵性)です。一方で『力と交換様式』でいう交換様式とは、経済および社会の基盤が(生産によるというよりは)交換によるという話なので、視野がずいぶん違います。しかし「交換」が人を、ひいては社会を動かしているという意味では通底するものがあります。わざわざこんなリストをあとがきに持ち込んでくるあたり、訳者が原著に入れ込んでいる様子が窺えました。

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