人を露呈させるもの(タルムード)

まえがき

『人を露呈するものは三つある。すなわち』

リスト

  • 酒杯
  • 財布
  • 激怒

あとがき

デイヴィッド・イーグルマン『意識は傍観者である: 脳の知られざる営み』(早川書房、2012年)で見つけました。同書の
『人を露呈するものは三つある。すなわち酒杯、財布、そして激怒だ。』
という文章をまえがきとリストに分解しました。

酒と怒りが抑制をゆるめるというのはわかりやすいです。財布は、そこからお金を出す(払う)ときにも、そこにお金を入れる(もらう)入れるときにも、人間性が顕れるように思います。まとめて「お金に対する態度でその人がわかる」という意味合いで理解すればよいでしょうか。

原典は、バビロニア・タルムード。より直訳に近いと思われる英語訳は “In three things is a man revealed: in his wine goblet, in his purse, and in his wrath. ” となっています。オリジナルのヘブライ語では三つの言葉が頭韻を踏んでいるとのことなので、「サケとサイフとサ◯◯」という三つ組にしたかったのですが、サで始まる怒りを意味する言葉を思いつけず、断念。

この三つの中でも酒がフィーチャーされていたらしく、この文章の前の一文は「酒が入ると秘密が出ていく (Wine enters, secrets exit.)」だそうです。

これに類する言い回しの総元締め的な言葉が、ラテン語の “In vino veritas” 。英語では “in wine, truth” とのことなので、「酒に真実あり」でしょうか。実際、上で引用したタルムードの英語訳は、Wikipediaの “In vino veritas” の記事からの引用です。『意識は傍観者である』では次のように紹介されています。

『古代ギリシャの詩人ミュティレーネーのアルカイオスがつくり出した有名な「ワインの中に真実がある」という表現を、古代ローマの大プリニウスも引用していた。』

ところで、財布は貪、激怒は瞋、そして酒は(理性を失わせるので)癡と解釈すれば、なんと仏教の三毒(貪・瞋・癡)と同じではないですか!ちょっと強引ですかね。

(書影)

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