まえがき
『どの手がかりを重視するかで、因果関係の結論付けが変わってしまうのだ。』
リスト
- 類似性: 原因と結果は、同じ程度のものだとみなされやすい(小さな原因から大きな結果が生まれることがわからない)
- 十分性と必要性: 原因が十分条件もしくは必定条件を満たしていると、ある事象が起こると考えがち(他の原因を考慮しなくなる)
- 新近性: 原因となりうる出来事がいくつもある場合、直近に起きた出来事のせいだと考えがち
- 可制御性: 人の手で制御できないものより、制御できるもののほうを非難したがる
あとがき
まえがきを含めて、アン・ウーキョン『イェール大学集中講義 思考の穴──わかっていても間違える全人類のための思考法』 (ダイヤモンド社、2023年)より。リストは本文を要約・引用して作成しました。本書には各項目について数ページの解説がついています。
リストからは「よくない癖」のようなニュアンスが感じられますが、「癖」でも「罠」でもなく「手がかり」という言葉が使われています。
いずれも単なるヒューリスティックであり、しょせんは経験則や急場しのぎの手段にすぎないという点を忘れないでほしい。要するに、妥当な原因を選出するうえで役に立つからといって、真の原因が見つかる保証はどこにもないということだ。
- タイトル: イェール大学集中講義 思考の穴──わかっていても間違える全人類のための思考法
- 著者: アン・ウーキョン(著)、花塚 恵(翻訳)
- 出版社: ダイヤモンド社
- 出版日: 2023-09-13