まえがき
『北野は、頑健性と安定性を強化する「工学システム」の四つの要素を特定している。さらに、それらが、生物的システムにも内在する可能性があると考察している。』
リスト
- 【システム制御】 フィードフォワード(A→B→C)およびフィードバック(A→B→A)・メカニズムが組み込まれている
- 【冗長性】 望みの結果へ行き着くためのプロセスを二重化している(例:目などの器官が2つある)
- 【構造上の安定性】 環境が変化しても、(冗長性を活かして)複数のプロセスを使って目的を果たそうとする
- 【モジュール設計】 分離可能なサブシステムから構成されている
あとがき
まえがきを含めて、ピーター・ラビンズ 『物事のなぜ――原因を探る道に正解はあるか』(英治出版、2018年)より。まえがきの「北野」とは北野宏明氏。引用元(参考文献1)は未邦訳だそうですが、内容が重なっている可能性がある和書として『システムバイオロジー―生命をシステムとして理解する』が挙げられていました。
参考文献
(1) Kitano, Hiroaki, ed. Foundations of systems biology. Vol. 85. Cambridge, MA: MIT press, 2001.