過度の共同性 (unmitigated communion) 尺度


まえがき

『心理学者のヴィッキー・ヘルゲソンとハイディ・フリッツは「過度の共同性」(「他者に過剰に配慮し、自分のニーズより他者のニーズを優先する」こととして定義される先天的な性質)を測定するために、九項目から成る単純な尺度を考案している。』

リスト

  1. いつも自分のニーズより他者のニーズを優先させる。
  2. 他者の問題に巻き込まれることはない。(R)
  3. 自分が幸せであるためには、他者も幸せでなければならない。
  4. 私がいないとき、他の人々が私なしでどうやっていくのか心配になる。
  5. 他の人々が大変な思いをしていても、苦労なく眠りにつける。(R)
  6. 他者の欲求とぶつかる状況では、自分の欲求を満たすことはできない。
  7. 誰かに助けを求められると断れない。
  8. 消耗しきったときでも、いつも他者を助けるだろう。
  9. 他者の問題に悩むことが多い。

あとがき

リストは参考文献(1)より。付録Gの “Revised Unmitigated Communion Scale” を訳しました。(R)が付されているのはリバース尺度。

まえがきは、ポール・ブルーム『反共感論―社会はいかに判断を誤るか』(白揚社、2018年)から、本文を編集・引用しています。この本でリストの存在を知りました。本書の参考文献は閲覧できなかったので、その成果を紹介している論文を探して尺度を見つけました。

本書には3項目だけ尺度(の訳文)が紹介されており、訳出にあたってはその文章も参考にしています。

この本からの他のリスト

参考文献

(1) Brown, Ashley Ariana. Getting What You Want vs. Playing Nice With Others: Agency, Communion, and the Narcissistic Subtypes. Diss. The Ohio State University, 2015.

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