まえがき
『心理学者のヴィッキー・ヘルゲソンとハイディ・フリッツは「過度の共同性」(「他者に過剰に配慮し、自分のニーズより他者のニーズを優先する」こととして定義される先天的な性質)を測定するために、九項目から成る単純な尺度を考案している。』
リスト
- いつも自分のニーズより他者のニーズを優先させる。
- 他者の問題に巻き込まれることはない。(R)
- 自分が幸せであるためには、他者も幸せでなければならない。
- 私がいないとき、他の人々が私なしでどうやっていくのか心配になる。
- 他の人々が大変な思いをしていても、苦労なく眠りにつける。(R)
- 他者の欲求とぶつかる状況では、自分の欲求を満たすことはできない。
- 誰かに助けを求められると断れない。
- 消耗しきったときでも、いつも他者を助けるだろう。
- 他者の問題に悩むことが多い。
あとがき
リストは参考文献(1)より。付録Gの “Revised Unmitigated Communion Scale” を訳しました。(R)が付されているのはリバース尺度。
まえがきは、ポール・ブルーム『反共感論―社会はいかに判断を誤るか』(白揚社、2018年)から、本文を編集・引用しています。この本でリストの存在を知りました。本書の参考文献は閲覧できなかったので、その成果を紹介している論文を探して尺度を見つけました。
本書には3項目だけ尺度(の訳文)が紹介されており、訳出にあたってはその文章も参考にしています。
- タイトル: 反共感論―社会はいかに判断を誤るか
- 著者: ポール・ブルーム(著)、高橋洋(翻訳)
- 出版社: 白揚社
- 出版日: 2018-02-02
この本からの他のリスト
参考文献
(1) Brown, Ashley Ariana. Getting What You Want vs. Playing Nice With Others: Agency, Communion, and the Narcissistic Subtypes. Diss. The Ohio State University, 2015.