まえがき
『ハーバード・カレッジの学長を務めたヘンリー・ロソブスキーは、以下の六つの資質の涵養をリベラルアーツ教育の目標として挙げている』
リスト
- 謙虚さ……偉大な思想を学び、それらの思想を背景とすることで、自分自身や自己の仕事を過大評価しない態度を保つ。
- 人間性……人間の本質に対するより深い理解を得る。
- 柔軟性……日進月歩の科学に囲まれた社会に住むわれわれは、さまざまな場で、新しい考えや技術を見つける必要性に直面する。
- 批判精神……さまざまな事象に対する多様なアプローチの可能性を知ることで、これまでに得た知識や自己の理解を批判的に考察し直す。
- 広い視野……広く深く学問を学ぶことはむずかしくても、幅広く学問を学ぶことで、自らの体験をより広い視野から考える。
- 倫理的・道徳的問題の理解……さまざまな場で求められる行動や意志の決定に関して、倫理的・道徳的な問題としてとらえる。古典と自らの思考の経験によって、知識と経験に基づく判断力を活用する。
あとがき
『クリティカル・シンキングと教育』p13より。教養の定義はもちろん一つではないですが、このリストは見事だと思いました。
- タイトル: クリティカル・シンキングと教育―日本の教育を再構築する (SEKAISHISO SEMINAR)
- 著者: 健, 鈴木(編集)、文夫, 竹前(編集)、恭子, 大井(編集)
- 出版社: 世界思想社
- 出版日: 2006-11-01