まえがき
『イギリスの発達心理学者サイモン・バロン=コーエンは、自閉症者はメンタライジングの能力が欠けているとして、これを「マインド・ブラインドネス」と名づけ(略)4つの機能で説明している。』
リスト
- 意図の検出(動きから目的を推測する)
- 視線の検出(目の動きから相手がなにに注意しているかを推測する)
- 注意の共有(相手が見ているものを自分も見ることで注意を共有する)
- こころの理論(これらを統合して相手のこころを推測する)
あとがき
まえがきを含めて、橘 玲『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』 (幻冬舎、2021年)より。引用元は参考文献[1]。
あたりまえのようですが、相手をきちんと観察することが認知的共感の第一歩。興味深かった記述を一段落引用します。
自閉症の特徴として、相手の視線をモニタできないことがある。喫茶店で話をしているときに、相手が視線をふと入口に向けると、ごく自然に同じ方向を見る。これが「注意の共有」だが、自閉症者はこうした反応がほとんどない。
参考文献
[1] サイモン バロン=コーエン『自閉症とマインド・ブラインドネス』 (青土社、2002年)
- タイトル: 自閉症とマインド・ブラインドネス
- 著者: サイモン バロン=コーエン(著)、Baron‐Cohen,Simon(原名)、敬, 長野(翻訳)、義孝, 今野(翻訳)、正道, 長畑(翻訳)
- 出版社: 青土社
- 出版日: 2002-06-01