まえがき
『創造性に関する研究は、ほとんどの場合、2つの方向性を取る傾向がある。本論文ではこの2分法を拡張し、4つの創造性モデルを提案する。』
リスト
- mini-c(学習過程における創造性):学習過程における個人的に意味のある新しい解釈や洞察。創造性の発生と発達を表す。例えば、子どもが新しい概念やメタファーを発見するときなど。
- little-c(日常的な創造性):一般的な人々が日常生活で行う創造的な活動や問題解決。新規性と有用性の基準は社会的な文脈による。例えば、家庭料理や写真整理、スケジュール調整など。
- Pro-c(専門的な創造性):専門的なレベルの創造性で、10年以上の研修や経験を必要とする。分野全体に影響を与えることができるが、歴史的に有名になるとは限らない。例えば、プロのシェフや作家、芸術家など。
- Big-C(傑出した創造性):歴史に残るような傑出した創造的な貢献。分野のパラダイムを変えたり、新しい分野を創出したりする。ほとんどの場合、死後に評価される。例えば、ノーベル賞受賞者や百科事典に掲載された人々など。
あとがき
参考文献[1] より。まえがきは Abstract からの抜き書きです。リストは論文の要約です。
どこかで、創造性の Big-C と Little-C という表現を見かけて興味を持ち検索したところ、この論文がヒットしました。
研究者や著作者にとっては、自分の発見やメッセージがどのレベルのCかを意識するのは有用に思えます。Pro-C と意気込んでいるものが little-C ではないかと疑ってみるのは健全なレビューでしょうし、Big-C として認められるには相応の準備と覚悟が必要になるわけです。
参考文献
[1] Kaufman, James C., and Ronald A. Beghetto. “Beyond Big and Little: The Four C Model of Creativity.” Review of General Psychology 13.1 (2009): 1-12.