まえがき
『シェラーは、情動プロセスに伴う感覚および情感などの内的状態を、3層に分けて把捉し、ベン図に表現している。』
リスト
- A層:〈身体レベルの情動〉無意識的な反射と制御
- B層:〈独特の内的感覚〉情動の原型的意識経験(クオリア)と制御
- C層:〈言語化された情動〉情動経験の言語化とコミュニケーション
あとがき
まえがきを含めて、遠藤 利彦『「情の理」論: 情動の合理性をめぐる心理学的考究』より。本文および参考文献(1)を編集・引用して作成しました。〈〉内の言葉は、終章での著者の文章から。
まえがきにベン図とあるように、層といっても地層でも玉ネギの断面図でもなく、A円の上にB円が、さらにC円が、それぞれズレて乗っているような重なり具合です。3層が重なった領域には「妥当性のある自己報告尺度のゾーン」(zone of valid self-report measurement) と書かれています。
- タイトル: 「情の理」論: 情動の合理性をめぐる心理学的考究
- 著者: 利彦, 遠藤(著)
- 出版社: 東京大学出版会
- 出版日: 2013-08-25
この本からの他のリスト
(1) Scherer, Klaus R. “Emotions are emergent processes: they require a dynamic computational architecture.” Philosophical Transactions of the Royal Society B: Biological Sciences 364.1535 (2009): 3459-3474.