まえがき
『内言の種類に対する初の体系的調査で(略)自己報告の項目は主に4つの内言の内容の性質を表現していることがわかった。』
リスト
- 対話的 …… 異なる視点どうしの会話の形をとる
- 凝縮 …… 圧縮または省略されている
- 他者 …… 内言に他人の声が出てくる
- 評価的/動機づけ …… 自分がしていることを評価するか、やる気を高める
あとがき
まえがきを含めて、チャールズ・ファニーハフ『おしゃべりな脳の研究――内言・聴声・対話的思考』 (みすず書房、2022年)より。「体系的調査」は参考文献[1]です。本文を編集しつつ引用してリスト化しました。第4項目は、本文中では「評価的」とされていますが、注にしたがって引用元の論文に沿った「評価的/動機づけ」としました。
これらすべてを備えることが内言の必要条件というわけではありません。被験者は内言を描写する文章や言葉のリストを読んで、経験に合致するものを選びます。それらを因子分析にかけて抽出したのがこの4項目。
内言 (inner-speech) にいくつの種類があるかといった、基本的に思える研究が2011年に初めて行われたというのを知って驚きました。
- タイトル: おしゃべりな脳の研究――内言・聴声・対話的思考
- 著者: チャールズ・ファニーハフ(著)、柳沢圭子(翻訳)
- 出版社: みすず書房
- 出版日: 2022-04-05
参考文献
[1] McCarthy-Jones, Simon, and Charles Fernyhough. “The varieties of inner speech: Links between quality of inner speech and psychopathological variables in a sample of young adults.” Consciousness and cognition 20.4 (2011): 1586-1593.