投稿者: koji

  • 九思

    まえがき

    君子に九思(きゅうし)あり(君子は、つねに九つのことを肝に銘じていなければならない)。

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて守屋 洋、守屋 淳『中国古典の名言録』(東洋経済新報社、2001年)から編集のうえ引用。リストは『論語』季氏篇からの採録。

    いいリストですが、いかんせん項目が多くて覚えられそうにない。君子の道は四易ではなかったのか。それとも当時の人は、これくらいの文章はすぐに覚えられたのかな。

    • タイトル中国古典の名言録
    • 著者: 洋, 守屋(著)、淳, 守屋(著)
    • 出版社: 東洋経済新報社
    • 出版日: 2001-06-01

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  • 四絶

    まえがき

    『子、四を絶つ(孔子は四つの欠点から免れていた)。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて守屋 洋、守屋 淳『中国古典の名言録』(東洋経済新報社、2001年)から編集のうえ引用。リストは『論語』子罕(しかん)篇からの採録。

    思考の態度としてこのリストをみると、
    「意なく」、つまり主観的でなく客観的に考える
    「固なく」、つまり一面的でなく多面的に考える
    「我なく」、つまり独善的でなく協創的に考える
    と解釈するとわかりやすいです。
    難しいのは「必」。現代語訳の「自分の」という部分に力点を置くと「我」と意味が重なるし、「押し通す」に力点を置くと「固」と重なる。

    子絶四。意毋、必毋、固毋、我毋

    • タイトル中国古典の名言録
    • 著者: 洋, 守屋(著)、淳, 守屋(著)
    • 出版社: 東洋経済新報社
    • 出版日: 2001-06-01

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  • 四易

    まえがき

    君子の道に四易(しい)あり(君子の守るべき原則には、四つの平易さがある)。

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて守屋 洋、守屋 淳『中国古典の名言録』(東洋経済新報社、2001年)から編集のうえ引用。リストは『法言』巻二「吾子」からの採録。
    「四易」という言葉が一般的に用いられているわけではありませんが、タイトルにふさわしかろうと思い命名しました。

    当サイトのめざすものが端的にまとめられています。

    君子之道有四易。簡而易用也。要而易守也。炳而易見也。法而易言也。

    • タイトル中国古典の名言録
    • 著者: 洋, 守屋(著)、淳, 守屋(著)
    • 出版社: 東洋経済新報社
    • 出版日: 2001-06-01

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  • 不安の3類型(ティリッヒ)

    まえがき

    『私が提示することは、われわれは非存在〔=無〕が存在を脅かす三つの局面に応じて不安の三類型を区別することができるということである。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、パウル・ティリッヒ『生きる勇気』(平凡社、1995年)より。死と無意味と罪というトリオだけは知っていましたが、これほど充実した枠組みだったとは。

    この本からの他のリスト

  • ピクサーのクリエイティブを特徴づける2つの基本的な考え方

    まえがき

    『私はつねづね、格言や規則というものはえてして中身がなく、思考を妨げるものだと思って用心していたのだが、この二つの原則は、実際に社内で役に立っていたようだ。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、エド・キャットムル、エイミー・ワラス 『ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法』より。リストは本文からの(ほぼママ)引用です。

    実際に現場で役に立つ格言の類は、せいぜい3か条。これは2か条ですが、「この2か条を信じる」という陰の第3項目があるのかもしれません。

    第1項目の「物品販売のチャンス」とは、売れそうだからという理由でキャラクターをストーリーに押し込むようなことはしない、という意味だと理解しました。

    • 予測が困難な状況の性質 (VUCA)

      まえがき

      予測が困難な状況とは、不安定さ、不確実さ、複雑さ、曖昧さの組み合わせ。

      リスト

      あとがき

      What VUCA Really Means for You” (Harvard Business Review)、”Volatility, uncertainty, complexity and ambiguity” (Wikipedia)、「VUCAとは」(新語時事用語辞典 Weblio辞書)などから作成。

      オリジンは軍事用語らしいですが、予測困難な状況を描写するキーワードとして目的に合わせて多様に解釈されているようです。いろいろ読み比べてみて、状況の因果関係がどれくらいつかめているかという観点から解説を添えてみました。

      もっとも参考になったのは最初のHBRの記事。VUCRを「状況の把握度」と「対策の予測可能度」の2軸で整理しています。さらに各状況の事例と対策の方向性まで書かれています。Wikipediaの記述が難解だっただけに、救われた気分になりました。

      変動性・不確実性・複雑性・曖昧性という訳語があてられているケースが圧倒的に多いようです。Volatility=変動性ももちろん良いのですが、他の3つと比べると予測の困難さを想起させる力がやや弱いように感じられたので「不安定」としました。さらに短い方が覚えやすいので「性」は削除。

    • 信念に到達する方法(パース)

      まえがき

      『一般に疑念から信念に到達する方法には古来四つの方法がある。』

      リスト

      あとがき

      佐藤 文隆『科学者には世界がこう見える』(青土社、2014年)より。

      探究方法の4類型(パース)」と同じなのですが、解説が平易なのと引用者の価値観が盛り込まれているので、別リストとして採集しました。

      ところで、このリストはどのような方法で作られ、そして引用されたのかと考えてみると、【先験的方法】ということになるかと思います。まえがきのとおり「一般に」「古来」言われているからという根拠で語られているので。

      疑念から信念に到達する方法がこの4つしかないことを【科学の方法】で語るのは、どうやるのかな。

      • 探究方法の4類型(パース)

        まえがき

        『疑念が刺激となって、信念に到達しようとする努力が生ずる。この努力を、必ずしもぴったりした名称ではないが、「探究」と名づけよう。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて、パース、ジェイムズ、デューイ『世界の名著〈第48〉』 (中央公論社、1968年)所収のパース論文集「Ⅰ 現代論理学の課題 第一章 探究の方法」より。表として示されていたものを編集・引用しました。

        • 落語に学ぶ、聴きやすい話をするためのポイント

          まえがき

          『私が入門して早々に師匠から教わったのは、「リズム、間、調子」を大事にしろということでした。』

          リスト

          あとがき

          立川 志の春『あなたのプレゼンに「まくら」はあるか? 落語に学ぶ仕事のヒント』(講談社、2014年)より。解説部分は本文からの要約・引用です。

          うーん、何かもうちょっと落語「ならでは」の深遠なポイントがあるような気もしますが。プレゼンも落語も原則は一緒ということなのか。

          • 三器

            まえがき

            『古代中国で、国を治める三つの手段。』

            リスト

            あとがき

            まえがきと号令・刑罰・賞賜という言葉は、『大辞林 第三版』(三省堂)より。カッコ内は引用者の解釈です。

            『三極発想法―図式化・単純化すると物事の本質が見えてくる』という本で三器という言葉を見かけました。管仲の言葉と書いてありましたが、文献までは遡れず。

            号令をかけるという行為には、ビジョンを掲げて民の志気を高めるといった意味合いもありそうに思ったのですが、中日辞典をひくと日本語の号令に近い意味合いのようなので解釈には加えず。