投稿者: koji

  • 11の基本的感情(トマス・アクィナス)

    まえがき

    『トマスは諸々の感情を区別し連関させる独自の観点を提示している。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、山本 芳久『トマス・アクィナス 肯定の哲学』(慶應義塾大学出版会、2014)より。リスト項目は本文からの編集・引用です。

    前3項目6種類の感情が「欲望的な感情」、後者が「気概的な感情」(困難が伴う場面で発現してくる感情)とのこと。感情を対称的・構造的に捉えようというアプローチは、プルチックを思い出します。

    • 丈夫さの指標

      まえがき

      主にプラスチックに用いられる、丈夫さの工学的な指標あるいは用語。

      リスト

      あとがき

      扇澤 敏明ほか『身近なモノから理解する 高分子の科学』(日刊工業新聞社、2014年)より。丈夫さといってもこれだけあるのかと感心したので収集。時間があるときに意味別に分類してみたい。

      • 目標設定の「CLEAR」

        まえがき

        変化の激しい環境では、目標はSMARTよりもCLEARであるべきだ。

        リスト

        あとがき

        Peter Economy “Forget SMART Goals — Try CLEAR Goals Instead” (Inc.com)より。エコノミー氏は、2008年北京オリンピックのボート競技(エイト)で金メダルを獲得したアダム・クリークの言葉としてCLEARを紹介しています。ただし引用元は明示されていませんでした。

        目標設定の「SMART」な原則』を代替というか補完しようというリストは、ときどき現れます。『目標設定の「DUMB」』なんてのもありました。

        思い切って意訳しています。たとえばAppreciableは、日本語に訳すのが難しく、辞書的には「はっきりした」という意味です。またRefinableも洗練可能なという意味合いですが、○○的という枠の中でもっともふさわしい言葉として「可変的」を選びました。

        目標がRefinableというのは直感に反するかもしれません。もちろん都合よく修正してよいという意味ではなく、目標到達が自己目的化しないよう、本来の目的の下で柔軟に状況に対応すべしという意味合いだと理解しました。

        ちなみにAdam Kreek氏は2013年のTEDxでスピーチしています。

        I Seek Failure: Adam Kreek at TEDxVictoria 2013 – YouTube
      • ただ今日のために (Just For Today)

        まえがき

        『ここには、後年、アメリカの文化に氾濫することになる無数の12ステップ・プログラムの原型がある。』

        リスト

        あとがき

        まえがきは、スティーブン・ワッツ 『デール・カーネギー 下』より。これはカーネギーが『道は開ける』で引用したリストですが、どちらも抄訳でしたので、それらを参考にしつつ原著”How to Stop Worrying and Start Living”から訳し直しました。さらに意味が不明なところがあったので、引用元についての調査記事から訳し足しました。

        • タイトルデール・カーネギー 下
        • 著者: スティーブン・ワッツ(著)、菅靖彦(翻訳)
        • 出版社: 河出書房新社
        • 出版日: 2014-10-24


          • タイトル道は開ける 新装版
          • 著者: カーネギー, デール(著)、Carnegie, Dale(著)、晶, 香山(著)
          • 出版社: 創元社
          • 出版日: 1999-10-20


            • 必ず当たる心理テスト(フォア効果)

              まえがき

              「当てはまる」という回答の平均が5点満点で4.26点だっという、伝説の心理テスト。

              リスト

              あとがき

              アメリカの心理学者バートラム・フォアの1949年の論文(参考文献1)より。村上 宣寛『「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た』および「バーナム効果」(ウィキペディア日本語版)の訳を参考にしつつ、原文の内容により沿うように編集しました。原文の設問はウィキペディア英語版”Forer effect“で確認できます。

              (1) Forer, B. R.(1949). The fallacy of personal validation: A classroom demonstration of gullibility. Journal of Abnormal and Social Psychology, 44, 118-123.

              • 手続き的公正基準(Leventhal)

                まえがき

                『そこで Leventhal(1980)は、手続きの公正さを評価するより広い枠組みを提示した。』

                リスト

                あとがき

                林 洋一郎『社会的公正研究の展望:4つのリサーチ・パースペクティブに注目して』より。

                この枠組みは理論的なもので、実験によって他にもさまざまな基準が見出されたとあります。が、この6要素の枠組み感が高いので、収集しておきたく思いました。

                (1) 林洋一郎. (2007). 社会的公正研究の展望 : 4つのリサーチ・パースペクティブに注目して. 社会心理学研究, 22(3), 305-330.
                (2) Leventhal, G. S. (1980). What should be done with equity theory? (pp. 27-55). Springer US.

              • 作業に影響を与える5因子(クレペリン)

                まえがき

                『Kraepelinは、作業に影響を与える10因子のうち、重要な5因子を挙げました。』

                リスト

                あとがき

                まえがきを含めて『臨床心理士試験徹底対策テキスト&予想問題集〈’11→’12年版〉』より。行動それ自体がやる気を引き出す作用は「作業興奮」と言われますが、この言葉を使っているのは一般書ばかりです。学術用語を知りたくて調べていました。クレペリンが発見したとのことですが、ずばり作業興奮に相当する言葉は見つかりませんでした。その途中で面白いリストに出会ったので収集。「内田クレペリン精神作業検査」の項からの引用です。

                • 完璧な握手の公式

                  まえがき

                  PH = √[(e^2 + ve^2)(d^2) + (cg + dr)^2 + π{(4<s>2)(4<p>2)}^2 + (vi + t + te)^2 + {(4<c>2)(4<du>2)}^2]
                  この公式には、握手を通じて相手への尊敬と信頼を伝えるために不可欠な12の要素が含まれています。

                  リスト

                  あとがき

                  まえがきを含めて、ウィリアム・A・ヴァンス『日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講』より、すこし編集のうえ引用。各リスト項目の最後に付した数字は、その項目におけるもっとも好ましいスコアです。

                  考案者は英国マンチェスター大学のGeoffrey Beattie教授らしいということで、引用元をたどっていくと、なぜか(車の)シボレーのニュースリリースに突き当たりました(参考文献1)。

                  変数はそれっぽいですが式がアレなのでエイプリルフールかと思いきや、リリースは7月15日。記事の連絡先から、ようやくイタズラPR記事であると気づきました。

                  ちなみに、この式は4.38から64.53までの値を取り、「完璧な握手」のスコアは43.71です。「最悪の握手」は4.38(すべて1)、あるいは51.02(s、p、c、duが5、残りが1)。

                    参考文献

                    (1) SCIENTISTS CREATE FORMULA FOR PERFECT HANDSHAKE (Chevrolet Media – United Kingdom)

                  • 公正な分配を考える3つの視点

                    まえがき

                    あるものを複数人で「公正に」分けようとするとき、考慮されるべき3つの基準とは。

                    リスト

                    あとがき

                    Morton Deutsch “Conflict resolution: Theory and practice”(参考文献1)より。リストは本文および参考文献3、4を参考に作成しました。「公平」には「衡平」も用いられています。

                    この3つ組の初出は参考文献2(1975年)のようです。何をもって公正かというのは、その集団の価値観によって変わってくるわけです。効率を求める集団では公平原理が、一体化を求める集団では平等原理が、思いやりを求める集団では必要原理が、それぞれ優勢となるという説が書かれていました。なるほど。

                    「分配」はリーダーの仕事の中にもけっこうあります。貢献度や必要性をどう測るかという難しい問題があるにせよ、こういった3つの基準があるということを知っておくだけでも、判断の偏りを小さくできそうに思えます。

                    (追記:2022/03/24)

                    亀田 達也(監修)『眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学』 (日本文芸社、2019年)では、報酬の分配原理としてこの3つに加えて「独占原理」(最も高い業績をあげた人にすべてを与える)が挙げられていました。

                    この本からの他のリスト

                    参考文献

                    (1) Deutsch, M. (1983). Conflict resolution: Theory and practice. Political Psychology, 431-453.

                    (2) Deutsch, M. (1975). Equity, equality, and need: What determines which value will be used as the basis of distributive justice?. Journal of Social issues, 31(3), 137-149.

                    (3) 佐藤嘉倫 「公正な分配(2)状況に応じて三つの判断基準」(河北新報オンラインニュース)

                    (4) 「平等な分配とは?分配原理と経済学」(ダイレクトコミュニケーション)

                  • 交渉のPIA(エリック・シュミット)

                    まえがき

                    『たとえば交渉の場では、エリックのモットーである「PIA」が最高の結果につながることも多い。すなわち 〜 を持つのである』

                    リスト

                    あとがき

                    まえがきを含めて、エリック・シュミット 他 『How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント』より。

                    シンプルでいいですね。『とくに大切なのが忍耐だ。特定の行動を選択するのは、できるだけ遅らせたほうがいい。』と続きます。