まえがき
『(この「分散型リーダーシップ」と呼ぶべきモデルは)いずれもやや単純化されているものの、今日のビジネス環境において求められる知性と対人関係力、理性と直観、感性と創造性といったものをほぼカバーしています。』
リスト
- 状況認識(センスメイキング):企業と従業員が置かれている状況を理解すること
- 人間関係の構築:社内外で人間関係を形成すること
- ビジョンの策定:説得力あふれる将来像を描くこと
- 創意工夫:ビジョンを実現するための新しい方法を生み出すこと
あとがき
まえがきを含めてピーター M. センゲ他「完全なるリーダーはいらない」(『昇進者の心得―新任マネジャーの将来を左右する重要課題』所収)より。
この分散型リーダーシップ論では、リーダーシップを発揮するために必要な能力をすべてリーダー個人のうちに備えるべきという仮定に立ちません。まずはリーダーの能力を定義し(それがこのリスト)、リーダーは自分に足りない能力を他者の助けを借りて補うべしと説きます。
まえがきで引用したとおり、この4項目でカバレージ十分とのこと。しかし僭越ながら、枠組みとして十分なのか、何か抜けてるんじゃないかという気がしてしまいます。最後の「創意工夫」がすべての漏れを拾ってくれそうでもありますが。
- タイトル: 昇進者の心得―新任マネジャーの将来を左右する重要課題 (Harvard Business Review Anthology)
- 著者: リンダ・ヒル(著)、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部(編集)
- 出版社: ダイヤモンド社
- 出版日: 2009-04-10