投稿者: koji

  • ダイナミック・ケイパビリティの3能力

    まえがき

    『ダイナミック・ケイパビリティとは、(略)環境の変化に対応して、これまで競争優位を生み出してきた既存のルーティン、ケイパビリティ、資源、知識、資産を再構成するより高次のメタ能力のことである。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、参考文献(1)より。リストは本文からの編集・引用です。ただし見出し語の「察知・把握・変革」は、野中 郁次郎 他 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しいモデル』(東洋経済新報社、2020年)の訳を採用しました。元は「感知・捕捉・変革」です。

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    参考文献

    (1) 菊澤 研宗、ダイナミック・ケイパビリティ論をめぐる2つの問題(DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー)

  • 企業衰退のABC(バフェット)

    まえがき

    『バークシャーは詳細な予算や目標を達成することよりも、「堀を広げ、永続的な競争優位を構築し、顧客を喜ばし、飽くことなくコストと戦うよう」、それらの経営陣に指導しているのだ。バフェットが敵とするABCは、』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ジョエル・ティリングハスト 『ティリングハストの株式投資の原則 ——小さなことが大きな利益を生み出す』(パンローリング、2018年)より。リストは本文を編集して作成しました。

    これはバークシャー・ハサウェイの株主宛の年次書簡(Shareholder Letters ページ、2014をクリックするとPDFが開きます)からの引用。バフェットは自らの後継者に求める能力として、次のように述べています。

    My successor will need one other particular strength: the ability to fight off the ABCs of business decay, which are arrogance, bureaucracy and complacency.

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  • 株式の価値を測る4要素

    まえがき

    『資産の価値は収入と成長と期間と確実性の掛け算である』『価値の要素はすべての産業において同じであるが、その水準はさまざまで、また組み合わせも異なる。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ジョエル・ティリングハスト 『ティリングハストの株式投資の原則 ——小さなことが大きな利益を生み出す』(パンローリング、2018年)より。リストは本文を編集して作成しました。わかりやすく網羅性のある枠組み。

    投資家は心躍る話題であり定量化しやすい前二者に目を奪われて、企業のライフスパンと確実性が持つ重要性を無視しがち、との記述あり。

    確実性がより高く、景気変動の乏しい業界で活動する収益性の高い企業が、より長く存続する傾向にある。安価な非耐久消費財を扱う業界を除けば、確実性と急成長とが相伴うことはめったにない。

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  • 「闘う民主主義」の五原則

    まえがき

    『今は「生き残りの経済」から「命の経済」へと移行すべきときだ。今こそ、「放置された民主主義」から「闘う民主主義」へと移行すべきである。(略)「闘う民主主義」が掲げるべき五つの原則は以下の通りだ。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ジャック・アタリ 『命の経済~パンデミック後、新しい世界が始まる』(プレジデント社、2020年)より。リストは本文を編集して作成しました。

    著者が「命の経済」と命名するのは、「パンデミックとの戦いに勝利するために必要な部門」と「パンデミックによって必要性が明らかになった部門」であり、具体的には次のような例を挙げています。

    「命の経済」の範囲はきわめて広い。健康、疾病予防、衛生、スポーツ、文化、都市インフラ、住宅、食糧、農業、国土保全だけでなく、さらには、民主主義の機能、安全、防衛、ごみ処理、リサイクル、水道配水、再生可能エネルギー、エコロジー、生物多様性の保護、教育、研究、イノベーション、デジタル通信技術、商取引、物流、商品配送、公共交通、情報とメディア、保険、貯蓄と融資などが含まれる。

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  • COVID-19の感染爆発を許した背景(アタリ)

    まえがき

    『ようするに、すべてが非持続的であり、もはや許容しがたい状態にあると誰もが無意識のうちに感じていたところに、今回のパンデミックが発生したのだ。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ジャック・アタリ 『命の経済~パンデミック後、新しい世界が始まる』(プレジデント社、2020年)より。リストは本文を編集して作成しました。

    タイトルの「命の経済」については本書から収集したもう一つのリスト『「闘う民主主義」の五原則』のあとがきに少々メモしましています。

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  • 誠実さが評判メカニズムとして機能する条件

    まえがき

    『(アダム・)スミスによれば、三つの条件が満たされれば誠実は評判メカニズムとして機能する。(略)これらの要素が適度に競争的な市場では見られるとスミスは考えている。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、クリストフ・リュトゲ 『「競争」は社会の役に立つのか:競争の倫理入門』(慶應義塾大学出版会、2020年)より。まえがきの(アダム・)は引用者の追加です。リストは、まえがきの(略)部分の文章を編集して作成しました。

    この部分はアダム・スミスの『道徳感情論』の分析研究(参考文献1)からの引用。

    見方を変えると、こういった条件が満たされない市場環境では、誠実なふるまいが競争上有利に働くとは限らなくなります。するとどうなるか、もう一段落だけ引用。

     ここでの帰結は、個人に誠実であれと教える市場のやり方が弱体化させられる、ということである、とスミスは考える。もし誠実さが市場でもはや価値を与えられないなら、誠実な競争者が競争において不利になり、結果的にビジネスをやめるか支配的な戦略を採用するかの選択に直面することになる。

        参考文献

        (1) Wells, Thomas, and Johan Graafland. “Adam Smith’s bourgeois virtues in competition.” Business Ethics Quarterly 22.2 (2012): 319-350.

      • プログラマーの3つの特徴

        まえがき

        『この新種族について詳しく調べるため、キャノンとペリーは、男性プログラマー1378人を対象に職業評価を行い、彼らの興味関心や情熱がどこにあるのかを調べた。その結果、際立つ特徴が三つ見つかった。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて、クライブ・トンプソン 『Coders(コーダーズ) 凄腕ソフトウェア開発者が新しい世界をビルドする』(日経BP、2020年)より。まえがきの「この新種族」とはプログラマーのこと。「キャノンとペリー」とは、​​米国の心理学者のダリス・ペリーとウイリアム・キャノン。「調べた」のは1966年(1)。リストは本文を一部編集して作成しました。

        『こうして、60年代末には、プログラマーとは扱いにくい連中だというイメージが米国管理職に定着する。』

        『付き合いが悪い、内向的、言葉がきつい、指示に従わない――オタッキーなコーダーの評価は、70年代からほとんど変わっていない。』

        • 政体循環論

          まえがき

          政治形態は良い政体(君主制・貴族制・民主制)と悪い政体(独裁制・寡頭制・衆愚制)を循環するという考え。

          リスト

          あとがき

          長沼 伸一郎 『現代経済学の直観的方法』(講談社、2020年)より。本文を編集してリスト化しました。

          Wikipedia(日本語版)によれば政体循環論にはいくつかのバリエーションがあり、本書で紹介されている論に近いのはポリュビオスのアナキュクロシス

          三種類の劣化はいずれも政体の全体意思(短期的願望あるいは欲望の総和)が一般意思(長期的願望あるいは理想の総和)を上回ることによって生じるというのが著者の見立て。

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        • 資本主義の必要性の3要素

          まえがき

          『過去において国家が積極的に熱心に資本主義を導入せねばならなかったことの背景には、(略)公の価値や国家全体に関わる、単なる個々人の欲望以上の理由があり、またそうだからこそ現代社会は資本主義を手放すことができないのである。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、長沼 伸一郎 『現代経済学の直観的方法』(講談社、2020年)より。リストは本文の要約で、著者が留保的な表現をしている部分を断言的に言い換えるなどしています。

          オリジナリティが高くわかりやすい、よい本でした。本書の特長を象徴するリストでないのが残念。

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        • 文明崩壊の原因になり得る地球規模の大惨事

          まえがき

          『現代文明が発展と技術的進歩をこれまで連綿と続けてこられたのは、じつは人類史上においては例外的なできごとなのだ。(略)実際、ジョセフ・テインターなどの人類学者は、現代のように複雑さとつながりをきわめるにしたがい、社会は前触れもなく壊滅的な崩壊を起こしやすくなると主張する。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、ルイス・ダートネル 「世界の終わり」より。ジム・アル=カリーリ編集 『サイエンス・ネクスト: 科学者たちの未来予測』(河出書房新社、2018年)第17章所収。リストは本文の要約です。

          原著の出版は2017年。COVID-19の2年前ですが、パンデミックは「起きる可能性がきわめて高い」と指摘しています。そのほか「現代文明崩壊の一番ありそうなシナリオ」として挙げているのが、気候変動。