投稿者: koji

  • 数字を理解するために知っておくべき3つの概念

    まえがき

    『この3つを学習するとデータ評価の正確さを高めることに実際につながると、調査で実証されている。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、アン・ウーキョン『イェール大学集中講義 思考の穴──わかっていても間違える全人類のための思考法』 (ダイヤモンド社、2023年)より。

    見出しだけのリストには数十字の解説を添えることを常としていますが、本文にも抜き書きに適した部分がなく、ゼロからこしらえるのも大変なので、Wikipediaへのリンクをもって補足とします。

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  • 基礎教育の3(+1)R

    まえがき

    『基礎教育は「3R」と呼ばれる。(略)筆者はこの基礎教育に、4つめの「R」として人間関係 (relationship) を加えるべきだと考える。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ロバート・ウォールディンガー、マーク・シュルツ『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』 (辰巳出版、2023年)より。リストは本文を編集して作成しました。

    「読み書きそろばん」にあたる言い回しが英語にもあることを知らなかったのですが、調べてみるとWikipediaにも”The three Rs” というエントリーがありました。

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  • 反射的な感情をコントロールするWISERモデル

    まえがき

    『「WISERモデル」では、反応のギアを一速か二速落とし、5つのステップで細かな状況や相手の気持ち、自分の感情が反応する様子をじっくり丁寧に精査していく。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ロバート・ウォールディンガー、マーク・シュルツ『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』 (辰巳出版、2023年)より。リストは本文や図表を編集して作成しました。

    動揺を切り抜けるための”SOS”」「腹が立ったときの「赤・黄・青」」「感情の爆発に歯止めをかけるSTOP法」などと類似のリスト。さらにいえば「感情的知能を高めるRULERアプローチ」も想起されます。

    感情が高ぶったその場でできることがWISE、後からやるべきことがRというイメージです。

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  • 人が因果関係を認識する際の手がかり

    まえがき

    『どの手がかりを重視するかで、因果関係の結論付けが変わってしまうのだ。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、アン・ウーキョン『イェール大学集中講義 思考の穴──わかっていても間違える全人類のための思考法』 (ダイヤモンド社、2023年)より。リストは本文を要約・引用して作成しました。本書には各項目について数ページの解説がついています。

    リストからは「よくない癖」のようなニュアンスが感じられますが、「癖」でも「罠」でもなく「手がかり」という言葉が使われています。

    いずれも単なるヒューリスティックであり、しょせんは経験則や急場しのぎの手段にすぎないという点を忘れないでほしい。要するに、妥当な原因を選出するうえで役に立つからといって、真の原因が見つかる保証はどこにもないということだ。

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  • キャラ文化の4つの特徴

    まえがき

    『「キャラ文化」とは、己の感情を隠蔽して社会的な役割を果たす様式だ。(略)次のような特徴を持つ。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、パントー・フランチェスコ『日本のコミュニケーションを診る~遠慮・建前・気疲れ社会』 (光文社、2023年)より。本文中のリストからの引用です。

    「キャラ」という言葉を著者は『社会的役割を持つ性格の一部を強調した表層演技』であると定義しています。表層演技については「感情労働をこなす3つの演技」を参照のこと。

    このリストがある項の次の項は「キャラ文化が引き起こす解離性同一性障害」。個人の固有性を表出せず、場面ごとに「キャラ」を演じ分ける。著者は『このように性格の「フルスペック」を表現しないように意識することには相当なエネルギーを要し、健全とはいえない』と述べています。

    解離性同一性障害は記憶と意識の統合が断片化され、その時にメインになっている交代人格が経験したことに関する記憶のみ保存される。俗にいう「多重人格」だ。(略)

     キャラ文化によって性格は「解離」する。これは、固有の自己同一性が保たれず、その人の感情と認知の統合が破壊され、複数の自立する性格が成立している状態を示す。

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  • 感情労働をこなす3つの演技

    まえがき

    『こうした演技の種類によって、私たちの感情疲労の度合いは変わる。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、パントー・フランチェスコ『日本のコミュニケーションを診る~遠慮・建前・気疲れ社会』 (光文社、2023年)より。リストは本文を編集・引用して作成しました。

    本当に感じていない感情を表出するときに生じる違和感を「エモーショナルディソナンス」(emotional dissonance: 感情的不協和)という。感情労働はこのディソナンスをもたらすものであり、それにより感情的疲労をきたす。

    社会の中で生きることは、ある種の感情労働である。この見立てが新鮮でした。

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  • 〈重い〉組織の4側面

    まえがき

    『本研究では、通常の組織運営や創発戦略の生成・実現に際してミドル・マネジメント層が苦労する組織を「重い組織」と呼び、そのような組織劣化の程度を組織の 〈重さ〉 と呼ぶ。(略)われわれは当初、この組織の劣化度を次の4次元で概念化できると想定して研究に着手した。』

    リスト

    あとがき

    まえがきは、沼上 幹『組織の〈重さ〉: 日本的企業組織の再点検』 (日経BPマーケティング(日本経済新聞出版、2007年)より。リストはその4次元を引用している『衰退の法則』からの引用です。

    研究の結果、これら4次元は全く独立ではなく、上位の次元として1と2を集約した「内向き調整志向」と3と4を集約した「組織弛緩性」を見出し、それらをもって組織の〈重さ〉を定義しています。

      • タイトル衰退の法則
      • 著者: 武彦, 小城(著)
      • 出版社: 東洋経済新報社
      • 出版日: 2017-05-26

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    • 不振企業の特徴

      まえがき

      『企業が経営不振に陥る原因は、過信に基づく過剰投資と外部環境変化への不適応による債務膨張の二つに分類できる。どちらのパターンの企業にも、次の4つの特徴がある。』

      リスト

      あとがき

      まえがきを含めて、西浦 裕二(編集)『企業再生プロフェッショナル』 (日経BPマーケティング、2012年)より。まえがきは本文の要約です。リストは同書を引用していた『衰退の法則』からの引用です。

      症状を述べてから原因を探るのが通常の問題解決ですが、このリストが収められたコラムでは、先に前書きのような二つの原因を述べ、その結果として顕れた特徴をリスト化しています。

      • 企業破綻のパターン

        まえがき

        『数多くの会社の窮地を見てきたが、概ね3つのパターンがあるように思う。(略)理由はさまざまだが、結果的に、緩い経営者のもとで、経営全体が緩いものになっている。』

        リスト

        あとがき

        まえがきは、冨山 和彦『会社は頭から腐る 企業再生の修羅場からの提言』 (PHP研究所、2013年)より。リスト冒頭の~型も同書より。「……」以下の説明は『衰退の法則』で同書を引用していた箇所からの引用です。

          • タイトル衰退の法則
          • 著者: 武彦, 小城(著)
          • 出版社: 東洋経済新報社
          • 出版日: 2017-05-26

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        • 社会システムにおける4つの交換様式

          まえがき

          “『力と交換様式』では、社会システムを(略)4つの交換様式によって捉え、とりわけ(略)「D」の到来をめぐって思考を深めた。”

          リスト

          あとがき

          まえがきは、柄谷行人ほか『柄谷行人『力と交換様式』を読む』 (文藝春秋、2023年)の書誌情報より。リストは『力と交換様式』からの引用です。

          〔新版〕影響力の法則』の「訳者あとがき」でこのリストを見つけました。

          歴史の中では、Aを中心とする部族社会から、国家によるB、商品、貨幣、資本の交換 (すなわち資本主義)を意味するCに発展している。(略)科学は世界をBとCに還元しようとするが、それは現実にそぐわない。一方、現実にはA互酬は今でも生きており、さらにDに至っているという。

          高嶋 成豪「訳者あとがき」(『〔新版〕影響力の法則』)

          『影響力の法則』が原則として依拠している「交換」は、対人関係における reciprocity(返報性・互恵性)です。一方で『力と交換様式』でいう交換様式とは、経済および社会の基盤が(生産によるというよりは)交換によるという話なので、視野がずいぶん違います。しかし「交換」が人を、ひいては社会を動かしているという意味では通底するものがあります。わざわざこんなリストをあとがきに持ち込んでくるあたり、訳者が原著に入れ込んでいる様子が窺えました。